【腕トレ】上腕三頭筋を大きくするための正しいディップスのやり方について
半袖のシャツを着るだけで、周りからの注目を浴びたい思ったことはないでしょうか?
そのための、上腕三頭筋という特別な筋肉があります。
腕の筋肉といえば、力こぶである上腕二頭筋が注目されがちですが、腕を太くしたいのであれば、上腕三頭筋を鍛えるのが一番の近道です。
なぜなら、上腕三頭筋は上腕の面積の70%近くを占め、上腕二頭筋を支える強力な土台である、腕の筋肉の中で一番大きい筋肉だからです。
そんな上腕三頭筋を鍛えるトレーニングとして、「ディップス」という種目があります。
ディップスは腕の筋力をつけたり、上腕にメリハリをつけたりしたいとき、将来的にベンチプレスの回数を増やすための筋肉を発達させるカギとなります。
また上腕三頭筋は、ただ大きく、上腕部を支配しているだけでなく、肘から腕を伸ばし、肩と腕全体を安定させる働きがあります。
上腕三頭筋が強いと、柔軟性と可動域も向上するため、上半身の筋力をつける上で重要な筋肉となるのです。
そんな上腕三頭筋を鍛えるための「ディップス」の正しいやり方についてご紹介していきたいと思います。
正しいディップスのやり方について
ディップスの効果
ディップスがより強くくっきりとした上腕を手に入れるのに役立つことは、すでにトレーニングをしている人の中では周知の事実です。
しかし、ディップスは、腕の複数の筋肉を鍛え、腕力を高めるだけではありません。
ディップスは肩と胸の筋力もアップさせ、正しいフォームで行えば、腰を地面から浮かせるため、体幹の筋肉も鍛えることができます。
体幹が鍛えられるメリットとは、どのようなものですか?
体幹の筋肉は基本的に体を支えるシステムであるため、体幹の筋肉を鍛えることで姿勢が良くなり、腰痛や筋肉の怪我を防ぐことができます。
ディップスは、両手で掴んでいるところの下に体を落とすのに十分なスペース(椅子など)があれば、どんなところでも行うことができます。
ですので、家でも、公園でも、職場の昼休みでも、休暇中のホテルの部屋でも、どこでもできます。
しかし、余分なものが必要ないからといって、何も考えずに始めていいというわけではありません。
その他のディップすのメリットについては以下の通りです。
胸筋の発達
ディップスは腕だけではなく胸筋を強化するのに効果的なエクササイズです。
体を下げて上げる動作で、胸筋のストレッチと収縮を促します。
正しいフォームで行うことで、胸筋を発達させるのに役立ちます。
肩甲骨周りの筋肉の発達
ディップスは、肩甲骨周りの筋肉や上背部の筋肉を鍛えるのにも役立ちます。
これにより、姿勢の改善や背中の強化が期待できます。
アッパーボディのトーンアップ
ディップスは上半身全体をトーンアップするのに有効です。
「アッパーボディのトーンアップ」とは、上半身の筋肉を強化し、その部位をより引き締まった、筋肉のある状態に改善することを指します。
胸、三頭筋、肩、背中、腕の筋肉を一度に刺激するため、全体的な上半身の筋力と形状を向上させます。
体重を支える能力の向上
ディップスは体重を支える力を発展させるのに役立ちます。
体を浮かせるために必要な力は、体の重さに比例します。
このため、ディップスを練習することで、自身の体重を支える能力が向上し、日常生活での動作にも役立ちます。
機能的な筋力向上
ディップスは機能的な筋力向上にも寄与します。
日常の活動やスポーツで必要な上半身の力を高め、怪我の予防にも役立ちます。
バリエーションの追加
ディップスはさまざまなバリエーションが可能で、トレーニングプログラムに多様性を持たせることができます。
ウェイトを追加したり、異なるグリップを使ったりすることで、さらなる挑戦を受けることができます。
ディップスの正しいフォーム
どんなエクササイズでもそうですが、効果を最大化し、ケガのリスクを減らすためには、正しいフォームを維持するべきです。
そこで、正しいディップのやり方についてご紹介します。
椅子、ベンチ、階段など、丈夫で高さのある場所に座り、初心者は、座った状態で膝が90度に曲げられる高さであることを確認しましょう。
手のひらを下にして両腰の横に置き、指を前に向けて面の端を握ります。
座っていた面の真正面にお尻が来るくらい足を前に出します。
どの強度で行う場合でも、背筋はまっすぐ、床に対して垂直に保つようにしましょう。
初心者: 膝と足首を一直線にし、足を90度に曲げる。
中級者: 足をもう1~2歩前に出し、膝の角度が45度になるようにする。
上級者: 足を完全にまっすぐ伸ばし、つま先を上に向け足のかかとだけで休む。
息を吸いながら肘を曲げて上腕が床と平行になるまで体を下げ、肘の角度を90度にします。
息を吐きながらスタートポジションまで体を押し上げ、これを繰り返します。
10~15回を3セット行うようにするが基本ですが、自分の体力レベルに応じて、それ以上でもそれ以下でも調整するようにしましょう。
毎日やってもいいのですか?
ディップスを行う間隔としては、最低でも2~3日あけるようにしましょう。
また、怪我や過度の筋肉疲労を避けるため、以下の点に注意するようにしましょう。
注意点
- あまり腰を落としすぎると、腕ではなく肩や大胸筋に負荷がかかる危険性がある。
- 肩に余分な負荷がかからないよう、動作中は胸を開き、肩を下げ、できるだけリラックスした状態を保つ。
- 手のひらを平らにし、肘をまっすぐ後ろに伸ばす。
- 動作中、肘をギュッと寄せるようにイメージすると、アライメント(姿勢)を保ちやすくなる。
ディップスのイメージが湧かない人は以下の動画を参考にしましょう。
難易度を上げたい場合
ここでは、誰でもどこでもできる標準的なディップを紹介しましたが、ディップスには、ジムのディップスマシン、平行棒、体操リング、などで行える高度なバリエーションがあります。
また、上記で紹介したディップスが簡単すぎて、さらに難易度の高いものにしたい場合は、ウエイトを使ったディップスを試してみましょう。
同じ動きですが、ウェイトを装着したベルトを腰に巻いて行うことで、より強度になります。
より高負荷なディップスのやり方についてはこちら。
ディップスができない場合
ディップスはシンプルな種目ですが、フィットネスのレベルによっては、誰にでもできる種目ではありません。
本当の初心者、怪我からの回復途中、腕がまだ強くない、体重を支えられるほど安定していない人は、ディップスに進む前に、まずトライセプス・プルダウンやオーバーヘッド・トライセプス・エクステンションから始めて、筋力をつけるといいでしょう。
トライセプス・プルダウンのやり方についてはこちら。
オーバーヘッド・トライセプス・エクステンションのやり方についてはこちら。
どこにいても、どこから始めても、一つ確かなことがあります。
それは、ディップスは、腕力をアップさせ、引き締まった筋肉を作り、筋力トレーニングの基礎を固める最良の方法の一つだということです。
本記事の内容をまとめると、以下の通りです。
- ディップスは、腕、肩、胸、体幹を鍛えることのできる種目
- 正しいフォームで行わなければ、怪我につながる
- 負荷を強くしたいのであれば、やり方を変えたり、ウエイトを使う
- ディップスができないのであれば、別の種目で鍛えてから挑戦をする