【筋トレ】筋肉痛を治すのに効果的な「食べ物・飲み物」10選
筋トレや、長距離のランニングのような激しい運動をしている人は、運動による筋肉痛を時々経験すると思います。
筋肉痛は不快なだけでなく、運動や日常生活にも影響することがあります。
幸いなことに、筋肉痛を軽減し、筋肉の回復を早めるの方法はいくつかあります。
その中でも、本記事では筋肉の回復に最適な食べ物や飲み物を10個紹介します。
筋肉痛に効果的な食べ物や飲み物について
筋肉痛に効果的な飲み物
まずは、筋肉痛に効果的な飲み物についてご紹介します。
タルトチェリージュース
研究によると、タルトチェリージュースやタルトチェリー抽出物は、筋肉の回復を助け、遅発性筋肉痛(DOMS)を軽減することが示されています。
簡単に言ってしまえば、筋トレをしてから2日後にくる筋肉痛です。
DOMSは、慣れない運動や激しい運動から生じる筋肉の損傷の一種で、痛みを伴う動きの制限、腫れ、硬直などの症状を引き起こします。
DOMSについてはこちらの記事で解説しています。
運動は酸化ストレス、細胞の損傷、および炎症を増加させます。
抗酸化物質を豊富に含む食品や飲料はこれらの副作用を減少させ、回復を助けてくれます。
タルトチェリージュースは、アントシアニンと呼ばれる植物化合物が豊富で、これらには強力な抗炎症および抗酸化特性があります。
そのため、知覚される筋肉痛や運動による筋肉損傷(EIMD)を減少させる可能性があります。
2021年の25件の研究では、そのうち15件がタルトチェリージュースに焦点を当てており、タルトチェリージュースを飲むことが筋肉の回復を加速し、DOMSを減少させ、運動後の炎症を下げることがわかりました。
他の多くの研究の結果も同様に、タルトチェリージュースを飲んだり、タルトチェリーのサプリメントや抽出物を摂取することが筋肉の回復を助け、DOMSを改善することを示唆しています。
飲むタイミングはいつですか?
タルトチェリージュースは運動の数日前から補給を開始し、運動後の数日間続けることで、合計8〜10日間使用した場合に最も効果的です。
スイカ・スイカジュース
スイカは水分をたっぷり含み、アミノ酸のL-シトルリンを豊富に含んでいます。
L-シトルリンはタンパク質の構成要素であるだけでなく、抗酸化作用を持ち、一酸化窒素の生成を増加させる可能性があります。
一酸化窒素は筋肉への血液循環を促進し、細胞エネルギーを改善します。
これが、スイカジュースが運動後の筋肉痛や筋肉損傷を減少させるのに適している理由とされています。
例えば、2013年の小規模な研究には7人のアスリートが参加し、自然なスイカジュースまたはL-シトルリンで強化されたスイカジュースを500 mL飲むことが、運動後24時間の筋肉痛を減少させたとされています。
しかし、間違いないのは、スイカには炭水化物、アミノ酸、抗酸化物質など、運動パフォーマンスと回復を促進する重要な栄養素が含まれています。
ザクロジュース
ザクロジュースは、抗酸化および抗炎症特性を持つ植物化合物であるポリフェノールの豊富な飲み物です。
2017年の小規模な研究では、9人のウェイトリフターがトレーニングの3日前から1日3回、250 mLのザクロジュースを飲みました。
さらに、トレーニングの1時間前に500 mLのザクロジュースを摂取しました。
この結果、ザクロジュースは酸化ストレスのマーカーであるマロンジアルデヒド(MDA)の放出を減少させ、抗酸化防御を増加させました。
これは、ザクロジュースが筋肉回復を促進する可能性があることを示しています。
他の研究でも、ザクロジュースやザクロサプリメントがDOMSを減少させ、炎症を減らし、筋肉回復を加速することが示されています。
ビートジュース
ビートは食物性硝酸塩とベタラインと呼ばれる色素を豊富に含んでいます。
食物性硝酸塩は筋肉に酸素を送り、ミトコンドリア(細胞の一部で、細胞のエネルギーを生産する小器官)の効率を改善するのに役立ちます。
一方、ベタラインは炎症と酸化ダメージを減少させる可能性があります。
2016年の研究では、30人の男性が激しい運動をした直後、24時間後、48時間後にビートルートジュースを飲むと、筋肉痛を減少させ、筋肉回復をより速めることがわかりました。
さらに、2021年の研究では、13人のサッカー選手が、運動の3〜7日前、当日、および運動後3日間にビートルートジュースを飲むと、DOMSを減少させ、回復期間中の運動パフォーマンスを改善したことが観察されました。
ホエイプロテイン
ホエイプロテインは、運動後の筋肉回復を促進する可能性があることが示唆されています。
5日間の研究では、92人の肥満体型の男性が体力テストの前に1日3回に分けて、体重1kgあたり0.9mgのホエイプロテインを摂取しました。
この結果、ホエイプロテインは筋肉の損傷を有意に減少させましたが、DOMSを改善することはありませんでした。
また、ホエイプロテインは筋トレ後の筋肉機能の向上にも役立つ可能性があります。
しかし、すべての研究が結果が一致しているわけではありません。
ホエイプロテインが運動後の筋肉回復に利益をもたらさなかった研究もあります。
そのため、運動後にホエイプロテインを補給することが筋肉回復を促進するかどうかを決定するためには、さらなる研究が必要です。
とはいえ、プロテインは日々のタンパク質目標を達成し、筋肉成長を最適化するのに役立つため、飲む価値があるのは間違いありません。
コーヒー
運動前や運動後にコーヒーを飲むことは、DOMS(運動後の筋肉痛)を軽減するのに役立つ可能性があります。
これは、コーヒーに含まれるカフェインがアデノシンの受容体をブロックするためです。
アデノシンは、怪我の後に放出される化学物質で、体内の痛みの受容体を活性化します。
興味深いことに、カフェインを使用した後の男性は女性よりもDOMSの減少が大きかったです。
DOMSを軽減するのに効果的と示されたカフェインの量は、体重1kgあたり5~6 mgです。
しかし、カフェインがDOMSを軽減しないという矛盾する結果が出ている研究も存在するため、さらなる研究が必要です。
筋肉痛に効果的な食べ物
次に、筋肉痛に効果的な食べ物についてご紹介していきます。
卵
卵は栄養価が高く、タンパク質の含有量が高いため、アスリートに好まれる食品です。
運動後には卵白だけでなく、全卵を食べる方が良いかもしれないと示唆する研究があります。
2017年の小規模な研究では、10人の男性が参加し、筋トレの直後に全卵または卵白を含む食事を摂りました。
この結果、すべての食事で同じ量のタンパク質が含まれていましたが、全卵を含む食事の方が筋肉の成長が大きくなりました。
栄養価の高い黄身がビタミンA、セレニウム、亜鉛、および脂肪酸パルミチン酸などのビタミン、ミネラル、脂肪酸を含む為、これが筋タンパク質の合成の速度を高める可能性があるのです。
脂の多い魚
イワシ、サーモン、マスなどの脂肪が多い魚は、筋肉の回復に必要な栄養素が豊富に含まれています。
筋肉を回復させるには運動後に約30グラムのタンパク質を摂取することがおすすめです。
120グラムの調理済みサーモンは、約30グラムのタンパク質を含んでいます。
脂肪が多い魚には、オメガ3脂肪酸も含まれており、これはDOMSの軽減、炎症の軽減、筋肉成長の促進に役立つ可能性があります。
最適な筋肉の回復を促進するために、運動後に1.8〜3グラムのオメガ3脂肪酸を摂取することがおすすめです。
これは、サーモンなどの脂肪が多い魚の一食を食べるか、オメガ3サプリメントを摂取することで簡単に摂取する事ができます。
乳製品
牛乳やヨーグルト、カッテージチーズのような乳製品は、運動後の栄養補給として頻繁に使用されます。
牛乳はタンパク質が豊富なため、筋肉の修復に必要な栄養素を摂取できます。
そのため、運動誘発性筋損傷(EIMD)の軽減に役立つかもしれません。
また、牛乳と乳製品には炭水化物も含まれています。
炭水化物とタンパク質を一緒に摂取することは筋肉の成長を支え、筋肉がグリコーゲン(グルコースまたは糖の貯蔵形態)の貯蔵を補充するのを助けます。
そして、牛乳には再水和に重要なナトリウムも含まれています。
いくつかの研究では、牛乳が運動性能と筋機能の回復に著しく利益をもたらすことが見出されました。
でんぷん質の野菜
激しい運動をすると、筋肉のグリコーゲンの蓄えが減少します。
筋肉内のグリコーゲンが十分に蓄えられていることは、最適なパフォーマンスに必須であるため、運動後にグリコーゲンを補給することが重要です。
炭水化物が豊富な食品を食べることは、筋肉のグリコーゲンの補充を促進します。
サツマイモ、バターナットスクワッシュ、ジャガイモなどのデンプン質の野菜は、運動後の健康的な炭水化物の摂取におすすめです。
デンプン質の野菜を卵やチキンのようなタンパク質源と組み合わせることは、グリコーゲンの蓄えを補充すると同時に、筋肉の回復に必要なタンパク質を摂取するのに効果的な方法です。
まとめ
筋肉痛に効果的な飲み物
- タルトチェリージュース
- スイカ・スイカジュース
- ザクロジュース
- ビートジュース
- ホエイプロテイン
- コーヒー
筋肉痛に効果的な食べ物
- 卵
- 脂の多い魚
- 乳製品
- でんぷん質の野菜
バランスの摂れた食事は、筋肉痛を治すための一つの方法です。
しかし、筋肉痛を軽減する為にできることは他にもあります。
以下の記事で、筋肉痛を治すための方法についてご紹介しています。