【筋トレ】トレーニングの効果が出始めるまでにどれくらいの期間が必要なのか?
筋トレをやり始めた人なら皆、お風呂に入る前に鏡の前でポージングを行うことでしょう。
しかし、身体の変化が現れるまでには、我慢と持続が求められます。
一体ムキムキになるまでどのくらいの期間が必要なのか、そしてその結果を最大限に速めるにはどうすればいいのか、という疑問は多くの筋トレ初心者、そして経験者でさえも抱えるものです。
この記事では、筋トレの結果が顕著に表れるまでの期間について解説し、個人差が生じる理由や、それをどう理解し対処するかについて掘り下げていきます。
筋トレの効果が出始めるまでにかかる期間について
身体の変化が現れるまでにかかる期間
筋トレを始めたばかりの人に知っておいてもらいたいことがあります。
それは、「筋トレの効果はすぐには現れない」ということです。
筋トレを始めたけれど、なかなか効果が出ないので途中で諦めてしまう人がたくさんいます。
そうならないためにも、体が変化するには長い期間が必要ということを頭に入れておきましょう。
筋トレを始めてから1ヶ月の変化
筋トレを始めてから最初の1ヶ月目は、外見上の筋肉の増加よりも、体の内部的な機能の向上に焦点が当てられています。
簡単に言ってしまえば、筋肉量の増加はほとんどないので見た目の変化はありません。
身体の内部的な機能とは、どのようなものですか?
例えば、「神経系の適応」などです。
今までトレーニングをしてこなかった人が筋トレをすると、神経系は筋肉に信号を送る経路を強化し始めます。
これにより、筋肉が活動しやすくなり、動作の効率が向上します。
「神経系の適応」によるメリットは以下の通りです。
- 複数の筋肉群が同時に働く能力が向上する。
- 新しい運動やトレーニング技術を練習することで、脳がこれらの動作を記憶し、よりトレーニングをスムーズかつ効率的に行えるようになる。
「筋肉量」はほとんど変化はありませんが、「筋力」には変化が感じられます。
これは、今まであまり使われていなかった筋肉が筋トレにより活性化され、より多くの筋繊維が動員されるようになるためです。
簡単にまとめると以下の通りです。
- 筋肉量はほとんど変わらない
- 神経系の適応力が向上する
- 筋力(パワー)が向上する
筋トレを始めてから3ヶ月の変化
トレーニングを始めてから3ヶ月が立つと、神経系の適応がある程度成熟し、筋肉自体の成長がより明確になり始めます。
ようやく身体の変化が見え始めるのですね!
筋肉を大きくしたいのであれば、筋トレは3ヶ月以上続けるのがスタートラインというわけです。
3ヶ月が経つと筋肉の断面積が増大し始め、筋繊維自体が肥大します。
これは、筋トレによる微小損傷が修復過程で筋繊維を強化し、増大させる結果です。
また、筋繊維の肥大によってさらなる筋力の増加をもたらします。
3ヶ月目の効果はこれだけではありません。
筋トレの頻度と強度の増加により、筋持久力が向上します。
つまり、より長時間や高負荷でトレーニングを続けられるようになります。
身体の変化が感じられると、トレーニングに対するモチベーションも高まりますので、初心者の人は3ヶ月間トレーニングを続けることが鍵になります。
簡単にまとめると以下の通りです。
- 筋肉が成長し身体の変化が見え始める
- 筋力と神経系がさらに強化される
- 筋持久力が向上する
- 身体の変化によりモチベーションが高まる
筋トレを始めてから半年の変化
トレーニングを始めて半年が経つと、筋肉がさらに大きくなり始め、特に筋力と筋持久力が顕著に向上します。
筋肉の輪郭が形成され始めます。
筋繊維の断面積の拡大は継続し、個々の筋繊維が更に太くなります。
半年が経つと、以前は難しかった重量でのトレーニングが可能になります。
毎回同じトレーニングを行なっている人は、種目を変えてみましょう。
新しい刺激が入り、さらに筋肉が成長する可能性があります。
さらに、新しいトレーニングを取り入れることでトレーニングの知識や技術も向上します。
しかし、初心者の頃と違って、無理をしすぎてしまう可能性のある時期でもあります。
筋肉を大きくしたい一心で無理をしてしまうと怪我にもつながります。
そうならないためにも、フォームの見直しに最適な期間とも言えます。
- 筋肉の大きさ、筋力、筋持久力が向上する
- 筋肉の輪郭がはっきりとしてくる
- トレーニングに慣れてきて無理をしがちになる
筋トレを始めてから1年の変化
トレーニングを始めてから1年が経った頃には、目に見えて分かるくらいの変化が感じられることがほとんどです。
1年以上継続できれば筋トレが習慣化し、日常の一部になっていることでしょう。
筋肉の大きさ、筋力、筋持久力がさらに向上し、トレーニングスキルや知識が格段と上がっています。
また、新たなトレーニングに興味を持ち始め、マニアックな種目を取り入れたくなる時期かもしれません。
しかし、1年以降のトレーニングはどれだけ粘り強く自分と戦えるかが大きな分かれ道となります。
初心者の頃は早めに結果が出ているのに対して、トレーニングを長く続ければ続けている人ほど結果が出にくくなってきます。
なぜですか?
人の体は非常に適応能力が高く、筋トレに対して耐性をつけます。
筋肉はトレーニングの負荷に適応し、最初の頃ほどの速度で成長や変化を示さなくなるため、進歩が遅くなるのです。
1年間もトレーニングを続けたのに辞めるのは非常にもったいないですが、人間は成果が出ないとすぐに辞めたくなってしまうので、運命の分かれ道でもあります。
1年以上経てば変化が現れにくくなってくることを理解しておけば、トレーニングを辞めてしまうのを防げるかもしれません。
- 目に見えてわかるくらいの身体の変化がある
- 1年以降は変化が少なくなり始める
- 完全に習慣化できる人がいる一方で、モチベーションが下がってやめてしまう人もいる
効果が出始めるまでの期間に影響する要因
筋トレを同じ時期に始めたのに、成長スピードが全く違うことがあります。
もちろん、それには理由があります。
トレーニングの効果が出始めるまでの期間に影響する要因についてご紹介します。
遺伝
筋肉には以下の「2つの筋繊維のタイプ」というものがあります。
- 速筋線維
- 遅筋線維
速筋線維が多い人は爆発的な力が要求される運動に適しており、遅筋線維が多い人は持久力が要求される運動に適しています。
どちらの筋繊維が多いのかは遺伝によって異なります。
トレーニングをする上で有利になるのは、「速筋線維が多い人」です。
速筋線維は増やせないのですか?
筋トレをすることで増えていきます。
ですので、「トレーニングをしていない速筋線維が多い人」と「トレーニングをしていない遅筋線維が多い人」だと、速筋線維が多い人の方が早く筋肉が成長するのです。
普段の食事
筋トレの効果を最大化するためには、適切な栄養摂取が非常に重要です。
同じトレーニング、同じ遺伝子だった場合でも、食事が違うだけで非常に大きな違いが生まれてしまいます。
トレーニングの効果を最大化するためには、以下のことを心がけるようにしましょう。
- バランスの取れた食事
- プロテインの摂取
- トレーニング中のアミノ酸の摂取
あまりお金をかけたくない人は、せめて普段の食事だけでもバランスの取れたものを摂取するようにしましょう。
トレーニングの頻度・強度・質
トレーニングを行う日が少なすぎたり、ずっと同じ重量でトレーニングを行なっていると、成長はすぐに止まります。
だからと言って、初心者の人が毎日トレーニングを行ったり、重すぎる重量を扱おうとすると、怪我につながります。
ですので、適切な頻度や自分に合った重量を選ぶようにしましょう。
また、適当にトレーニングをしても意味がありません。
「今自分はどこを鍛えているのか」ということをしっかりと意識し、正しいフォームで行うようにしましょう。
休息
筋肉をつけたい気持ちが抑えられずに、トレーニングを長時間行なったり、筋肉痛の部位をトレーニングしたり、同じ部位を連続で鍛えたりすることはやめましょう。
筋肉が成長するのはトレーニング中ではなくて、休息をして回復している時です。
睡眠時間の短すぎも筋肉の成長を妨げる要因となるので、筋肉を大きくしたいのであれば、しっかりと睡眠をとるようにしましょう。
最後に、本記事の内容をまとめると以下の通りです。
- トレーニングを始めてすぐには結果が出ない
- 遺伝などの不利さを踏まえて、目に見える変化は半年ほどかかる
- 普段の生活習慣でトレーニングの効果が大きく変わる